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「検挙率が下がっているから本当は犯罪が増えている」という神話
 ええと、この文章は本当はメインの方できっちり書くべきだと思うのですが、あまり大掛かりな文章を書く余裕がないので、大雑把にまとめたのをこちらに書きます。

 ●検挙率が激減しているから犯罪が増えている?
 殺人の検挙率は、ここ何十年を見ても90%前後で推移しており、ほとんど変わっていませんが、窃盗や猥褻罪の検挙率は恐ろしく下がっています。
 ここから「数字上は件数が減っているが、これは検挙率が激減しているためで、警察の無能化を証明するためのものであり、犯罪はむしろ増えている」と言われます。

 しかし、これは正しくありません。

 実は、検挙率が落ちているのは犯罪の増加などにまったく関係なく警察の方針が変更されたためです。
 昭和61年に警察は、今までの「検挙率維持」という方針から「より凶悪な事件へ力を入れる」ことに転換し、実際にその時期から検挙率が激減しています。

 論文の方でも書いていますが、「統計数字はそのまま実態を反映しているのではなく、世論の動向や警察の人員配置など、さまざまな要因により数値が左右される。これらは、近年における強盗件数の増加は、決して少年たちが凶悪化したわけではなく、むしろ「捕まえる側の都合によって数字が変化している」ことを指している」のです。

 宮崎哲弥は『少年の「罪と罰」論』で次のような仮説を出しています。
 長期不況に喘ぐスーパーマーケットのような小売店が、バブル期は内部処理をしていた軽微な窃盗、例えば万引の被害について厳正に被害届を出すようになった。もしこうしたことが大規模に行われたとすれば犯罪認知件数は伸びます。一方で、警察側は従来ならば届出のなかったはずの軽微な万引に対し捜査人員を割く余裕はありませんから検挙率は低下します
 また、警察の方針も近年さらに変化しています。平成11年に桶川ストーカー殺人事件や「栃木リンチ殺人事件」が発生し、「警察が被害者の申し出ににきちんと対応していれば、被害者はでなかったのではないか」こととされました。
 それを受け、警察は以前よりも被害者の申し出を受理するようになりましたが、人手が足りないので、実際の捜査にはまわることは出来ません。殺人と窃盗ならば、殺人を優先するのは当然です。これが殺人の検挙率が変わらないのに、窃盗の検挙率が激減する理由です。

  また、窃盗は検挙人数が減っていないのに検挙件数が減っているのも重要です。警察の受理する件数は、方針転換によって急増していますが、そのために人手が足りなくなります。窃盗は、余罪があるのが当然で一人につき20〜50件は余罪があります。しかし、人手が足りなくなった警察は以前ほど余罪を追及する暇がなくなりました。これが検挙人数が変わらないのに検挙件数が激減した理由です。犯罪者の数は別に増えていません。
 他の犯罪も同様で、被害者対策要綱が出され、被害者が泣き寝入りする状況は減りましたが、認知件数は急増したものの、人手は増えないので検挙率はこれまた低下することになります

 この傾向は今も続いています。
 平成12年に警察は警察改革として、「市民が相談しやすい警察」の方針を打ち出し、受け入れ態勢をさらに大幅に強化しました。
 平成11年以前は、警察の相談窓口件数は約30万件前後でしたが、平成12年では、一挙に74万件に増え、13年に93万件を越え、現在では100万件を突破しています。つまり、検挙率が低下したのは、犯罪が増えたからではなく警察が以前よりもずっと仕事を頑張るようになったからです。


まとめ1:検挙率は警察の方針に影響されます。
まとめ2:以前なら犯罪にならなかった犯罪が、犯罪とされています。
まとめ3:警察が頑張れば頑張るほど検挙率は下がります。


結論:検挙率が激減したのは犯罪が増えたからではありません。
| 編集後記 | 21:17 | comments(222) | trackbacks(87) |
1月18日の編集後記
 ええと、個人的な事情によりこのサイトは3月で終了することになります。

 一応書いておかないと変に誤解する人が出てきそうなので説明すると、3月で終了するのは教授の現実社会の仕事の事情であって、最近の更新頻度の減少やmixiをやり始めたということなどとは全く関係ありません。4月から今の環境とは全く別の環境に身をおき、インターネット自体がほとんど不可能になるので(一ヶ月に、2・3回程度なら触れれるというレベルになります)。

 これは(何かよっぽどのことが起こらない限り)覆ることはありませんし、更新できなくなるのは教授の意思によるものではないので(いや、仕事を選んだのは教授の意思ですが)、「続けて欲しい」という要望があってもどうしようもありませんので、ご了承ください(勿論そういうメールをいただくのは嬉しいことですが)。

 サイト自体をどうするかは、そのうち決めるということで。

 ということでよろしくお願いします。
| 編集後記 | 00:16 | comments(29) | trackbacks(0) |
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